平成22年度卒業論文表彰

2011/3/31 木曜日 行事 | コメントは受け付けていません。 satoru @ 15:02:55

平成15年度から経済学部の同窓会である瑞山会による卒業生の表彰が行われています。表彰の対象は、学業成績だけでなく、卒業論文、資格取得、スポーツ、文化活動、あるいは懸賞論文における優れた成績、さらにボランティア活動のような社会活動などに渡っています。 
今年度も、優秀な学業成績をあげた方から3名、公認会計士に現役で合格された方から1名、そして以下に紹介する卒論を書かれた1組(2名)を表彰することとしました。

今回表彰される卒業論文は、田中彰ゼミの牧野加奈さん・吉田桃子さんによる「日本のPBのすべて――小売から日本の生活を変える」でした。
ここで、指導教員の田中教授の推薦文を引用しますと、
『本論文は、大手小売チェーンのPB(プライベートブランド)が、日本において第二次ブームと言われるほどの成功にいたった条件と、そこになお残る問題点を、文献と担当者へのインタビューに依拠して論じたものである。本論文の最大の評価ポイントは、PBにかかわる大手企業、イオン、カルビー両社の担当者へのインタビューをふまえて書かれていることである。なかでも業界トップであるイオンのPB事業責任者(同社取締役)へのインタビューに成功したことは特筆に値する。同社が、製造業者の名前を表示せずに商品に対して全面的な責任を負うという本来のPBを展開していること、そのためにさまざまな仕組みづくりをしてきたことについてはすでにいくつかの文献で紹介されているのだが、本論文では担当者の肉声によってあらためてその意義を確認している。また、大手NB(ナショナルブランド)メーカーが製造に参入するようになったことが近年のPBの大きな特徴であることは広く知られつつあるものの、そうしたメーカー側の事情は概してあまり知られていない。カルビーへの取材からは学術的にも貴重な示唆が得られている。』
とのことです。
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最後に、論文の要旨を紹介します。

日本のPBのすべて――小売から日本の生活を変える――
 
氏  名  牧野 加奈   吉田 桃子
指導教員  田中 彰

【要旨】

今、日本の食品市場では、年間数多くの新商品が発売されている。
その中で全てがヒットするわけではなく、「百三つ」つまり100の新製品のうち3つヒットすればいいとされている。言い換えると、97の失敗にかかった研究費やコストを3つのヒット商品の利益で補っていることになる。われわれ消費者は店頭で自ら好きな商品を選んでいるように思われるが、実は手に取った商品の価格には損失を補う分が含まれている。その背景には、在庫は全てメーカー側の負担になるといった、メーカーだけに負担を背負わせている現実がある。
現在、日本は第二次PBブームと言われており、PBが急成長している。NBよりも安い上に、利益率が高く、全量買い取りシステムということから、PBは小売・メーカー・消費者にとってマルチウィンである「魔法の商品」と言われている。
しかし今の日本で出回っているPBは、その原則と異なる、本来ならばプライベートブランドとは呼べないダブルチョップがほとんどである。またダブルチョップが平然とプライベートブランドとして扱われているのが現状である。その背景には、小売やメーカーがPBに対してそもそも真剣に取り組んでいないこと、そして消費者の無知にある。
PBが急成長し、市場で受け入れられている今だからこそ、小売はPBの仕組みづくりから向きあうことが必要である。

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